老化による薄毛や抜け毛は、どうしようもないことですが・・・
昔は、薄毛や抜け毛などの髪のトラブルは、男性特有のものと思われていましたが、
近年は、薄毛や抜け毛で悩む女性が急増しています。
ある製薬会社の調査によると、自分が薄毛であると認識している男性は、
1200万人以上で、薄毛で悩む女性は、600万人ともいわれています。
以前は「ハゲは男性だけで女性にはハゲがない・・・」と、よくいわれていましたが、
そんな思い込みは、現在、完全に間違った認識となっています。
また、親のハゲ頭を見て「自分の将来もハゲ頭か・・・」と、
絶望した人も多いのではないでしょうか。
確かに、男性に発症するAGAといわれる男性型脱毛症は、
遺伝的な要因が強いようですが、だからといって、その遺伝子を持っている人が
100%薄毛になるというわけではありません。
特に、女性の場合は、遺伝より生活環境のほうが、
薄毛や抜け毛に与える影響が大きいようです。
20歳以上の若い女性の間で、最も多い症状が、
びまん性脱毛症というタイプで、頭全体が平均的に薄くなり、
分け目の地肌が目立つようになるのが特徴です。
この症状の原因は、
睡眠不足、栄養バランスが偏った食事、ストレス、アルコール依存症、
タバコ、紫外線、亜鉛不足など、さまざまな要因が絡み合っている可能性があり、
日頃の生活習慣の中に多くの要因が潜んでいることになります。
そして、人間として生きている以上、どうしても避けられないのが、
老化による影響です。
若い頃の髪は、ハリとツヤ、ボリュームがあって、健康的で黒々としていますが、
年齢を重ねるとともに、髪はパサつき、ゴワゴワするなど、髪質が変化し、
髪の毛1本も細くなります。
女性の場合、閉経を迎える前後約5年間の更年期に入ると、
髪質の変化を実感するようになりますが、
この更年期で、髪に大きく影響を与えるのが、
女性ホルモンのエストロゲンです。
エストロゲンは、髪を維持する働きをして、20歳代が分泌量のピークとなり、
その後、30歳代を境に徐々に減少していきます。
エストロゲンの分泌量がピークの時期は、
ハリとコシ、ボリュームがあり、健康的で若々しい髪質の状態ですが、
更年期に入るとエストロゲンが急激に減少して、髪質の低下が顕著になり、
薄毛や抜け毛の症状もあらわれてきます。
また、老化により、新陳代謝も低下していくため、血行も滞りやすくなり、
その結果、頭皮環境の悪化につながり、
薄毛や抜け毛の要因となってしまいます。
こうした老化による影響は、どうしようもないことですが、
正しいヘアケアを施し、日頃から規則正しい生活習慣を心がけて、
薄毛や抜け毛の要因になることは、できるだけ排除するようにすれば、
老化による進行を少しだけでも遅らせることができます。